こんにちは、ゆえです。
いつもブログを見て頂きありがとうございます。

今日はこんな疑問に答えていきます。
☑ 本記事の内容
- ドゥラメールとニベアの成分比較
- アルゲエキスについて
- ドゥラメールはなぜ高い
- ドゥラメールの代わりはないのか
ドゥラメールといえば超高級化粧品メーカーとして人気があります。
高い理由について深掘りしていきますので、しばしお付き合いください。
ドゥラメールとニベアの成分を徹底比較!保湿クリームに違いはあるのか【DE LA MER・二ベア青缶】






高級化粧品のクリームが庶民の味方のニベアと成分が似ているとSNSを中心に話題になりました。
いろんな方が調べているようですが、私なりにリサーチしてみます。
早速ですが結論から申し上げますと。
ドゥラメールとニベアのクリームは、基本となるベース成分はほとんど同じです。



今回比較する2つの商品は、どちらもブランドの定番商品です。
- クレームドゥラメール:60ml
→39,600円 - ニベアクリーム:56g
→242円
単位がmlとgで違います。
体積(ml)と質量(g)なのでそのまま比較すると若干ですがズレますので換算します。
クリーム状のものについては、1g=1.05ml換算で。
そうすると、ニベアが58.8mlになるのでほぼ量も一緒になります!
クレームドゥラメールとニベアの青缶の成分比較
※成分表示は量が多い成分から順に記載する「国際的なルール」がありますので、上から順に多い成分です。
商品名 | クレームドゥラメール(60ml) | ニベア(56g) |
---|---|---|
ベース | 水 | 水 |
油 | ミネラルオイル | ミネラルオイル |
独自成分 | アルゲエキス | – |
油 | ワセリン | ワセリン |
保湿剤 | グリセリン | グリセリン |
油 | イソヘキサデカン | 水添ポリイソブテン |
シリコン | – | シクロメチコン |
油 | マイクロクリスタリンワックス | マイクロクリスタリンワックス |
乳化剤 | ラノリンアルコール | ラノリンアルコール |
独自成分 | ライム果汁 | – |
油 | パラフィン | パラフィン |
安定剤 | エタノール | – |
油 | – | スクワランオイル |
油 | – | ホホバ油 |
乳化剤 | 硝酸マグネシウム | 硝酸マグネシウム |
乳化剤 | オレイン酸デシル | オレイン酸デシル |
撥水剤 | ジステアリン酸AI | ジステアリン酸AI |
油 | オクチルドデカノール | オクチルドデカノール |
pH調整剤 | クエン酸 | クエン酸 |
撥水剤 | ステアリン酸マグネシウム | ステアリン酸マグネシウム |
独自成分 | パンテノール | – |
独自成分 | 水添野菜油 | – |
独自成分 | シアノコバラミン | – |
独自成分 | カロチン | – |
防腐剤 | 安息香酸ナトリウム | 安息香酸ナトリウム |
香料 | 香料 | 香料 |
他のスキンケアアイテムの成分表示を見たいときは、ドゥ・ラ・メールの公式サイトをご確認下さい。
→【公式】delamer
一般的に保湿剤と言ったら
- 水
- オイル
- ワセリン
- グリセリン
- 香料
このような作りなので、この2つの保湿クリームは”ほぼ”一緒だという事がわかります。
クレームドゥラメールの独自成分について考えてみる



ワセリンより多く配合されているので相当な量だと推測されます。
成分表を比較する限りほとんど同じなので、クレームドゥラメールの効果や価格の秘密は「アルゲエキス」にありそうですね。
ラメールが推しているアルゲエキスとは?
ジャイアントケルプ(学名:オオウキモ)という、北太平洋に分布する海藻から抽出し、加工したラメール独自の美容エキスです。



2019年7月にマックスヒューバーリサーチラボと言うところが発表した論文によると
- 炎症の悪化を防ぐ
- 肌の炎症を抑える
- 肌ダメージの修復を早める
長期間使用する事で肌荒れも改善したし、シワやシミも治ったよと書いてあります。
海藻シーケルプファーメントと言って、世界の皮膚科学会で研究発表が盛んにされている注目の美容成分との事。
出典:海藻シーケルプファーメントが肌炎症䛾スパイラルを阻止し、皮膚細胞䛾ダメージ修復を促進させる事を発見
ワセリンよりも配合されている量が多いと言うのは驚異的です。
ラメールもニベアも、油の中に水分を閉じ込めている組成になっています。
化粧品の表示でw/o(ウォータインオイル)と書いてあるものです。
水と油を別物として考えるのではなく、水と油の混ぜ物で98%+有効成分である海藻エキスが0.1〜2%くらいを想定するのが現実的でしょうか。
何%くらい配合しているかはラメールのホームページにも記載は無いので不明なのですが、植物エキスを組成するのはかなり大変であり高価です。
値段が上がる要因になります。
ドラッグストアに売っている保湿クリームだと、有効成分は0.1%とか0.5%のものが多いですね。
なので、多分ですがラメールのクリームには1〜2%くらいの海藻エキス成分が入っているのかな?と推測できます。



ライム果汁について
クレームドゥ・ラ・メールの独自成分の2番目です。
これはビタミンC配合と言うことだと思うのですが、あまり意味がなさそうです。
なぜかと言うと、ビタミンCやビタミンCの誘導体は確かに肌に効果的なのですが、化粧品として効果が期待できる濃度は20%くらいです。
つまり保湿クリームに混ぜてある時点で20%入っている可能性は低いのと、ビタミンCは水分と酸素に弱いので、スポイトがついているような瓶に入っている商品でないと意味がないかなと。
なので、ライム果汁とクレームドゥ・ラ・メールが優秀なのとは相関がないです。
参考サイト:
>>高濃度ビタミンC美容液ナチュールシー
エタノールについて
エタノールは海藻エキスを作る時にアルコールが必要なので入っています。
特に美容を意識して成分に入れた感じではないので、気にする必要は無さそうです。
細かいのでまとめて紹介します
- パンテノール:ビタミンB5
- 水添野菜油:アルファルファの油
- シアノコバラミン:ビタミンB12
- カロチン:ビタミンA成分
どれも肌に効果があると言われている成分ですが、含有量としては少量なので気にしなくていいレベルですね。
ニベアにしか入っていないもの
参考までに書いておきますと、スクワランとホホバ油はニベアにしか入っていません。
なんとなく名前は聞いたことがある人も多いと思いますが、どちらもスキンケアにとっては安全な油の成分です。
保湿効果なのですが、ワセリンで十分に足りているのでなぜ入っているのかわかりません。
ある種の「売りやすさ」の為に入れてあるような気がします。
ドゥ・ラ・メールはなぜ高価なのか?



クレームドゥ・ラ・メールが高価な理由は、アルゲエキスにあることは間違い無さそうです。
植物エキス入りクリームの作り方
通常、エキス入りクリームを作るときは
- 水:50%
- エタノール49%
- 海藻エキス:1%
この材料を10%分クリームに混ぜると、海藻エキス0.1%入りクリームができます。
これがラメールの場合は
- 水:80%
- エタノール10%
- 海藻エキス:10%
この材料を10%分クリームに混ぜると、海藻エキス1%入りクリームができます。



香料の会社のサイト等を見るとたくさん出てくるのですが、通常植物エキスを組成する時には水とエタノールを半々(水:49%、エタノール49%、エキス1%)にするのですが、このセオリーから外れてもうまく抽出しているのかと考えられます。つまり独自技術ですね。
高価になる要因
- 材料費
- 技術料
- 開発費
- 人件費
- 広告宣伝費
こんな感じでしょうか?
しかし材料費については、ジャイアントケルプは1日にかなり成長するような海藻なので、さほど高価なものとは考えにくいですね。
だとすると、海藻エキスを抽出する技術料や人件費が、60mlで39,600円という価格を叩き出していると考えるのが妥当でしょうか?
ネット広告もかなりの量を使っていますね。



これを高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれですね。
ドゥ・ラ・メールはストーリーテリングの匠



特定の商品について開発物語を発信することで、ユーザーに共感をさせる狙いがあります。
具体例を見た方が早いので、ラメールの場合で説明します。
ドゥ・ラ・メールのストーリーテリング
ラメールの開発者であるマックスヒューバー博士は、実験中に火傷をしてしまいました。
海を散歩しているときに興味深い光景を目にしたのです。
漁師が魚の網を引っ張る時に海藻を手に巻いていた。
手を保護する知恵だそうだ。
顔は日焼けでボロボロなのに、その手がとても綺麗だったのが印象的だった。
博士は、その海藻に美容効果があるのではないか?と考えた。
その海藻は「ジャイアントシーケルプ」というコンブの仲間であり、1日に60センチも成長する驚異の再生能力を持っている。
博士はジャイアントシーケルプについて実験すること12年、ついに人生最大の発見をしたのだ。



偶然と化学の出会った瞬間だ。
博士はアルゲエキスと名付けた。
次世代にもこの海藻を残すために、収穫は年に2回のみ、手積みで行うことにした。



ラメールの事が好きになって、高い理由もなんとなく理解したと思います。
よく考えると矛盾もある
上記のストーリを読んでこう感じたと思います。
- 実際に使っている漁師さんの手が綺麗なら効果があるのだろう
- 年に2回しか収穫しないから材料が貴重なんだろう
- 12年も研究したのだから効果はありそうだ
ですが、漁師さんは毎日漁に出るのでおそらく毎日ジャイアントシーケルプを採っていたと考えられますし、収穫が年に2回の必要はないですし、成長の早い海藻なので収穫の頻度をあげないと手間がかかります。
尚且つ、海藻の使用している部位は「新芽」なので、頻度を増やし、収穫の間隔ずらした方が良いはず。
上記内容は事実であると思いますが、おそらくこんなに美談でもないはず。
最近では、ストーリーテラーと呼ばれる、物語を作る職種の方もいるくらい強烈な威力を発揮する方法です。
アップルやソフトバンクもよくやっています。
人は物を買う時に、ストーリーを想像すると財布の紐が緩くなるところがあります。感情を動かされることに弱いんです。
箇条書きで説明されるよりも、一つ一つのセールスポイントを紡いで要素が絡みあうと強力な力を発揮します。
ドゥ・ラ・メールの代わりにコスメはあるのか?
現時点で、ラメールと同じアルゲエキス配合の化粧品はたくさんあるのですが、成分量としてラメールと同等の量が入っているものは無さそうです。
つまり、クレームドゥ・ラ・メールを買うしかありません。
海藻エキスの組成や配合が明らかになっていない以上調べようがないというのも事実。
成分表を見る限りではニベアを使うのが良さそうですが、どうしてもアルゲエキスがいい!!という方はラメールを買いましょう。
価格については先に書いたように、材料費というよりは人件費や広告宣伝費が売価にのっているんだと思います。
アルゲエキスの効果を考えると、肌のターンオーバーの効果なので、代替品としてはレチノールが最適だと思われます。
レチノールについては過去記事で書いています。
関連記事:
>>エンビロンがおすすめするビタミンAのスキンケアとは?【レチノールの効果】
ラメールの口コミやレビューは?
レビューサイトを見て見ると、熱狂的なファンが多い印象です。









プラセボもありそう
プラセボというのは、思い込みの効果のことです。
例えばあなたが風邪を引いた時に、「これ風邪薬だよ」と言われて胃薬を飲んでも治ってしまったりします。
つまり、「高価なものを使っている」という思いから、本当に肌が綺麗になることもあります。
ラメールについてはある程度プラセボの効果もありそうかなと感じました。
まとめ



まとめとしては
- 成分はニベアとほぼ同じ
- アルゲエキスの効果はありそうだが値段相応ではない(クリームなら1万円以下が妥当か)
- アルゲエキス配合の他のコスメはあるがラメール程高濃度なものはない
- プラセボ効果はあるだろう
長くなりましたが今回は以上です!
他にもスキンケア関連の記事を書いていますのでご覧いただけますと幸いです。
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一応今回比較した2点とストーリーテリング関連のおすすめ書籍を置いておきます