写真を変えただけで指名が動くことがあります。逆に、内容がどれだけ良くても、写真が暗いだけで読まれずに閉じられます。
ただ、撮影を外注すると1回で数万円かかります。頻繁に入れ替えるものなので、毎回頼むのは現実的ではありません。
ここでは、スマホ1台でどこまでできるかだけを書きます。窓に対してどう立つか、背景に何を置くか、顔を出さない場合にどこを見せるか。そして撮った後、そのまま上げると重すぎるので、載せる前の軽量化の手順まで。特別な機材は使いません。
見られているのは、顔ではない
先に結論を書きます。予約する側が写真から読み取ろうとしているのは、顔の造作ではありません。
- 清潔感があるか
- 部屋がきれいか
- 写真と実物が違わなそうか
- 自分が行っても大丈夫そうか
この4つです。だから、加工でどれだけ盛っても効果は薄いし、むしろ「実物と違うのでは」という不安を生みます。逆に、顔を出していなくても、明るくて背景の整った写真が並んでいれば、それだけで信頼されます。
技術的にコントロールできるのは3つだけです。光、背景、姿勢。この順番で効きます。
光:窓に正対して立つ
いちばん効くのに、いちばん簡単です。
窓に向かって立ち、撮る人が窓を背にする。 これだけで9割終わります。顔に均一に光が当たり、影が消え、肌がきれいに写ります。
守ることは4つ。
時間帯は、昼間の曇りが最高。 直射日光が入る晴天の正午は、影が濃く出て失敗します。曇りの日は空全体が巨大なライトになるので、いちばん撮りやすい。晴れている日は、レースのカーテンを1枚引いてください。それだけで光が柔らかくなります。
部屋の照明は消す。 これは意外に思われますが、大事です。窓の光(青みがかっている)と、部屋の電球の光(オレンジ)が混ざると、肌の色が濁ります。スマホのカメラは片方にしか合わせられません。昼間に撮るなら、照明は全部消して、窓の光だけにする。
夜しか撮れない場合。 照明の真下に立たないでください。真上からの光は、目の下と鼻の下に影を作ります。壁際に立って、白い壁に光を反射させると柔らかくなります。もう一段よくするなら、白いバスタオルを床に敷いて、下から光を返します。
逆光は、狙うときだけ使う。 窓を背にして立つと、顔が暗くなります。ただしこれは、顔を出さない写真では武器になります(後述)。
背景:色を1つに寄せる
写真が素人っぽく見えるいちばんの原因は、背景に物が多すぎることです。
まず、背景に入るものを全部どかしてください。 写る範囲だけでいいです。そのうえで、次のチェックをします。
- コンセントと、そこから伸びるコード
- ゴミ箱、ティッシュ箱、ペットボトル
- 洗濯物、ハンガー、紙袋
- 鏡やガラスへの映り込み(撮っている人が写っていないか)
- ベッドのシワ(シーツは撮る直前に張り直す)
- 壁のシミ、貼り紙、カレンダー
色は、2色までに絞る。 白とベージュ、白と木目、といった組み合わせです。3色以上入ると、途端に散らかって見えます。ラグやクッションを1つ足すだけでまとまることもあります。
背景が作れないときは、白い壁の前に立つ。 これが最終手段で、そして意外と強い。無地の壁の前で、壁から1メートルほど離れて立つと、影が壁に落ちずにきれいに撮れます。
顔を出さない場合の見せ方
このジャンルでは、顔を出さない選択をする方が多い。その前提で、使える構図を挙げます。
手元 オイルを手に取る、タオルを畳む、アロマボトルを持つ。動作の途中を撮ると、静止画でも生きた感じが出ます。爪と手指の手入れは必ず。ここは拡大されて見られます。
後ろ姿・横顔のシルエット 窓を背にして立ち、あえて逆光で撮ります。輪郭だけが残って、雰囲気が出ます。顔の情報はゼロなのに、印象は強い。
首から下、または口元まで 髪、肩、鎖骨、服の質感。顔の下半分だけを入れる構図は、多くの店が使っています。
小物と空間 アロマ、タオル、キャンドル、ベッドメイク済みの部屋。人物が写っていなくても、「ここに行きたい」と思わせる写真は成立します。プロフィールの1枚目を人、2枚目を空間にすると、ページが締まります。
避けたほうがいいもの 顔だけスタンプや強いぼかしで隠した写真。隠していることが目立って、かえって不信感が出ます。隠すなら、最初から写さない構図にするほうが自然です。
撮り方の実務
ズームは使わない。 スマホのズームは画質が落ちます。近づくか、離れるかで調整します。
顔に近づきすぎない。 30センチの距離で撮ると、鼻が大きく、輪郭が歪みます。1.5メートルほど離れて、上半身を撮るのが、いちばん自然に写ります。全身なら3メートル。
ポートレートモードを使いすぎない。 背景がぼけるので便利ですが、髪の輪郭が不自然に切り抜かれることがあります。背景が整っているなら、通常モードのほうがきれいです。
カメラの高さは、目の高さ。 上から撮ると媚びた印象、下から撮ると威圧的になります。まっすぐが基本です。
縦位置、比率は3:4。 サイトのプロフィール枠は縦長が多いので、最初から縦で撮っておくと切り抜きで損をしません。
同じ構図で10枚撮る。 1枚だけ撮って終わりにしないでください。表情も角度も、10枚撮ればいい1枚が必ず混ざります。プロもそうしています。
加工は、明るさとコントラストだけ。 スマホの標準の編集機能で、明るさを少し上げ、コントラストを少し上げる。この2つだけで写真は見違えます。肌を滑らかにするアプリは、使うほど嘘っぽくなるので、かけるとしても最弱で。
載せる前に、必ず軽量化する
ここを飛ばす方が本当に多いので、独立させます。
iPhoneで撮った写真は、1枚2〜5MB あります。 そのまま10枚並べると、ページの読み込みに数十秒かかることがあります。人は3秒で閉じます。
目標:長辺1600ピクセル、1枚200KB以下。
手順
1. HEICをJPEGに変える(iPhoneの場合) iPhoneの初期設定では、写真がHEICという形式で保存されます。WordPressで扱えないことがあるので、先に変換します。 設定 → カメラ → フォーマット → 「互換性優先」 を選ぶ。これで以後はJPEGで保存されます。すでに撮った写真は、AirDropやメールで送ると自動変換されます。
2. サイズを縮める スマホの写真は横4000ピクセル前後あります。サイトで使うのに、そこまでは要りません。長辺1600ピクセルに縮めます。無料のオンラインツール(画像圧縮サイト)でまとめてできます。
3. 圧縮する 同じツールで圧縮まで済ませます。目で見て劣化がわからない範囲で、容量は5分の1以下になります。
4. アップロードする前に、ファイル名を変える IMG_4736.jpg ではなく、aroma-solace-therapist-yuki.jpg のように、意味のある英字にします。検索エンジンが画像の中身を理解する手がかりになります。日本語のファイル名は文字化けの原因になるので避けてください。
5. WordPressで代替テキスト(alt)を入れる 画像を入れたあと、右側の設定欄にある「代替テキスト」に、写真の説明を短く書きます。「大宮のメンズエステ Aroma Solace のセラピスト」のように。目の見えない方の読み上げにも使われますし、画像検索からの流入にもなります。
これを毎回やるのが面倒なら、WordPressに自動圧縮のプラグインを1つ入れておく方法もあります。アップロードした瞬間に自動で軽くしてくれるので、運用が続きます。表示速度は検索順位にも関わるので、SEOの初期設定とあわせて済ませておくのが効率的です。
やってはいけないこと
他店の写真、拾ってきた画像を使う。 著作権と肖像権の問題があるうえ、画像検索で一発で見つかります。信頼が一度で終わります。
フリー素材のモデルをセラピストとして載せる。 同じ素材が他店でも使われていて、並べられます。
過去の写真を、そのまま使い続ける。 髪型や体型が変わったら差し替える。「写真と違う」は、このジャンルでいちばん残る悪評です。
加工で別人にする。 会った瞬間に終わります。写真の役割は、来店前の期待値を正しく作ることであって、期待値を上げきることではありません。
ポータルに載せる写真と、自社サイトに載せる写真は、役割が違います。ポータルは一覧の中で目を止めてもらうため、サイトはすでに興味を持った人に安心してもらうため。使い分けの話はこちらに書きました。
写真を差し替える作業を自分でやりたい方へ。メンエス専門のホームページ制作では、納品時の120分で、写真の入れ替えを実際に一度やってもらっています。次の日から自分で回せる状態でお渡しします。
