春は暖かくなり始めるので、バイクツーリングにはもってこいの季節。でも山へ向かう予定なら、防寒着を必ず持って行きましょう。
本記事では、これからその理由を詳しくご説明致します。
真冬並みの寒さに備えることで、どのような天候の変化にも対応できます。つまり、安全で快適なツーリングを楽しめるという訳です。
「バイク用の防寒具というと、予算もかなり高くつくのでは?」そんな風に思う人もいるでしょう。
でも心配ありません。どのアイテムも、安いものであれば、5,000円程度で手に入るものばかりです。
今回は約5年間で、多くの山々をツーリングしてきた私が、自身の失敗談も交えながら、お話させていただきます!
これから長きにわたり、バイクライフを送るのであれば、必ずお役に立つ情報だと断言します。
この記事を読み終えた頃、きっとあなたはバイク仲間の中でも、一歩リードした存在となることでしょう。
春秋の山ツーリングに必要な防寒具のおすすめを紹介
景色が良い標高の高い山は、天候や気温が急変します。たとえ春だとしても、ツーリングには防寒具を持って行くのが良いでしょう。
春に山へツーリングへ行く際、防寒具が欠かせない理由についてお話します。
バイク用の防寒具と言っても様々ですが、本記事では以下の3つを必須アイテムとします。
- 電熱グローブ(冬用のグローブでも可)
- 冬用のバイクジャケット
- オーバーパンツ(冬用のライディングパンツでも可)
春という季節は寒暖の差が激しい為、気温があまり安定しません。ですので、午前は暖かかったとしても、午後は急に寒くなるということがよくあります。
それに加え、標高の高い山は、平地より気温が大きく下回るからです。
通常、1000m程度の山で平地との気温差は-6度、2000m級ともなると-13度と言われています。
春の平均気温は4月の昼で18.5度、朝晩だと10度位しかありません。
単純に計算しても、2000m以上の山では、1番寒い時間帯の場合、氷点下を下回る可能性があります。
また、バイクを走行中の体感気温は、通常よりかなり低くなります。気温や湿度にもよりますが、時速60㎞で約-6.5度ということなので、必然的に防寒具が欠かせないという訳です。
ゴールデンウィークにツーリングをした体験談
スタートは静岡県の浅間大社で、ゴールは神奈川県にある相模湖までというコースでした。
5月ということもあり、その日の朝は気温20度位と、比較的暖かい陽気。この時私は「これなら、とくに厚着をしなくても大丈夫だろう」と思いながらも、念のため冬用のバイクジャケットと、オーバーパンツをパニアケース(バイクの収納ボックス)に忍ばせておいたのです。
仲間と軽い談笑をした後、和やかなムードの中ツーリングは始まりました。
出発して20分位でしょうか、富士山の林道を軽快に走っていると、急に空が曇り出します。
「だんだん寒くなってきたし、なんか嫌な感じだな・・・。」と思っていた矢先、突如霧が霧が立ち込め、一気に気温が下がりだしたのです。
たまらず私はバイクを止め、持っていたバイクジャケットとオーバーパンツを身にまといました。
しかし、防寒着の下が薄着だったのと、電熱グローブは持っていなかったので、不安は拭い切れません。
そこから走ること20分、寒さはピークを迎えます。
道路脇の温度計にふと目をやると、気温はなんと4度しかありませんでした。それもそのはず、そこはなんと標高約1500mの地点だったのです。
おまけにバイクで走行中なので、体感温度はさらに-6度ということになります。防寒具のおかげでギリギリ持ちこたえていたものの、グローブは夏用だったので、手は既に悴んでいます。
そのため、バイクが思うように操作できないばかりか、テンションもドンドン下がっていきました。
ただ、その後は天候も回復し、気温も徐々に上がってくれたので一安心。最終的には、思い出に残る楽しいツーリングとなりました。しかし、仮に防寒具を何1つ持っていなかったとしたら・・・。
想像するだけで、今でもゾッとします。この経験を教訓に、2度と同じ過ちを犯さぬよう、気を付けたいと思いました。
寒いなら山に行かなければいい?
こんな話を聞いた人の中には、「天候が崩れ出して寒いのだから、相談して途中で引き返すか、行先を変更すればいいのに」という方もおられるかと思います。
たしかに、寒さによって体調を崩したり、また事故でも起こしてしまったら大変です。何といっても、安全で楽しいツーリングをすることが理想ですからね。
そのようなご意見もごもっともです。
まとめ
さて今回は、「春のツーリングで、山に行くなら防寒対策は欠かせない」というお話をさせて頂きました。
春になると、山の木々や草花が活発になり、その美しい姿を私たちに見せてくれます。また、高地の山から眺める絶景は、本当に格別です。
しかし、先述したように、春は天候が変わりやすく安定しません。その上、標高の高い山は、平地よりずっと気温も低くなります。
せっかく楽しむために計画していたツーリングも、あまりの寒さで台無しにしては、元も子もありませんよね。
それに、万全な準備がお守り替わりとなって、自然と安心感も生まれます。
ですから、春にツーリングする際、山へ行くなら、防寒具は必ず持って行きましょう。どのような天候状況でも、それに対応できる備えがとても重要なのです。