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TAFRO症候群(キャッスルマン病)の経過と症状とは | 事例報告

こんにちは、ゆえです。
今回は少々専門的なお話しです。

TAFRO症候群(キャッスルマン病)って聞いたことありますか?

TAFRO症候群 TAFRO syndromeとは?

2010年にTakai Kらにより発見

  • 血小板減少(Thrombocytopenia)
  • 全身性浮腫/胸水/腹水(Anasarca)
  • 発熱(Fever)
  • 骨髄細網線維化(Reticulin fibrosis)
  • 臓器腫大/肝腫大/脾腫/リンパ節腫大(Organomegaly)

これらを呈した3症例が報告され、各頭文字を取ってTAFRO症候群として世の中に発表されました。

リンパ節病理像はキャッスルマン病と類似しています。
特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)と類している為、キャッスルマン病の亜種ではないかと言われています。

病状が進行性に悪化し血小板減少と胸水/腹水貯留など浮腫みを伴う点でキャッスルマン病とは異なるとの指摘する報告もあります。

国内の患者数はおよそ150人と言われてます。
ものすごく珍しい病気ですよね。

今回の記事では、このタフロ症候群について実際にどのような症状が出て、どんな経過を辿るのか。
入院中から在宅退院、看取りまで例を交えて考えていきましょう。

それではしばらくお付き合いください。



TAFRO症候群(キャッスルマン病)の経過と症状とは | 事例報告

【事例】
80代男性

【傷病名】
TAFRO症候群
血小板減少症

病歴について

#心房細動
#胆石
#高血圧

2019年6月上旬に感冒様症状があり、近医で内服加療を受けた。

その頃から左下肢より浮腫があり、2019年7月1日の血液検査でPlt1万台血小板減少が判明した。
7月以降も浮腫は進行し7月下旬に精査入院時には75kgとベースの60kgから15kgの体重増加を認めた。

他には血液検査で凝固異常と、Cre1.5程度の腎機能障害、骨髄線維化があり。

7月30日に精査入院。
CTでは有意なリンパ節腫大は認めなかった。
発熱はなくCRP1台後半から2台前半で推移。

軽度の肝硬変、軽度の肺高血圧症、尿蛋白・尿潜血など断片的な陽性所見は認めるものの、確定診断に至るには難しく、TAFRO症候群(血小板減少、浮腫、発熱、骨髄線維化、リンパ節腫大の5徴を特徴とする症候群)を軸に鑑別をすすめ、膠原病をはじめとする種々の疾患を除外することでTAFRO症候群の診断に至る。

8月14よりPSL0.5mg/kgとして35mg/日の投与を行ったが、治療反応性に乏しく8月16日より70mg/日に増量。
体重増加はとまらず81kg台、血小板減少、凝固異常も変わらず、腎機能がクレアチニン1.5→3.1程度まで増悪。

治療効果不十分として免疫抑制剤のさらなる強化か、診断が正しくない可能性のどちらの立場にたつかについて本人・家族と相談し、PSLを減量・中止の方針となる。

除外診断のもとTAFROの診断に至ったので、これ以上の確定診断が困難であり、現状維持の受容をお願いし退院調整としていた。

8月23日よりPSLを50mg/日とし以降漸減の方針とした。
8月24日よりSp02の低下があり、2Lカヌラを要する状況となった。
8月26日に胸部CTで両肺に中枢有意にすりガラス影を認めた。

IVCは18mm/7mmと適正な血管内vol umeであり、心不全による肺水腫とするには違和感を覚えた。

ステロイド投与中でARDSとしても加療していた。
8月28日昼に喀血があり、6Lマスクを要する呼吸状態となった。

振り返ると肺胞出血で説明可能な経過と考えている。
肺胞出血に対して輸血も調整したが、早急な帰宅を非常に強く希望されたため輸血は行わずに急変時DNAR、在宅看取りとして退院となる。

肺胞出血がコントロールされておらず、数時間~日単位で進行する呼吸状態の悪化を見込んでいる。
あらかじめ在宅酸素を調整後、7Lまでの酸素投与が自宅で可能な状態とする。

常時7Lマスクでの酸素投与を指示。
プレドニンについては副腎不全予防目的で8月29日以降は10mg/日の内服を指示し、その他の薬は中止。

仮に8月30日まで存命な状況であればもう一度家族と面談の場をもうけることとする。
ご家族は奥様と同居の2人暮らしで、3人の息子さんが皆さんお近くにお住まいです。 長男・次男・三男とも病状は十分ご理解いただいており、本日は長男・次男の対応のもとご自宅にお帰りになりました。

終末期のご対応につき宜しくお願い申し上げます。



まとめ

退院日翌日に在宅看取りとなる。

いかがでしたでしょうか?
TAFRO症候群は症例数も少なく、どのような経過を辿るのかサンプル数も少ないです。

少しでも参考になりますように。

こちらはあくまで一例です。
事実をある程度脚色しています。