持続可能な経済発展はそもそも可能か。
資本主義と持続可能性は、一見、矛盾しているように思われます。
前者は際限のない拡大へと向かう為、後者は実現には様々な制限が必要になります。
また、ピケティが「21世紀の資本」で指摘したように、投資で得られる利益が労働による収益を上回る事で拡大する経済格差が、大きな問題になりつつあります。
資本主義経済で何が起こっていて、今後どうなるのか?
難しい問題ですが考えていきましょう!
持続可能な経済発展はそもそも可能か【資本主義経済】
以前アフリカの貧困についてブログを書きました。
まず最初に考えるべき問題として
- 経済成長
- 格差の縮小
この二つをいかにして両立させるかが論点になると思います。
グローバルに見ると「経済成長」と「格差の解消」は既にかなり両立しています。
エコノミストのブランコ・ミラノビッチが「象の曲線(エレファントカーブ)」※1と言う統計データを発表しています。
所得上昇から取り残されているのは、サハラ砂漠より南のアフリカを中心とするグローバルな最貧困層と、先進国の中間層です。
前者がこのまま貧困の罠から抜け出せないのか、それともアジアの新興国のように経済発展を遂げることが出来るのか。
モバイル決済のMペサ等、世代をいくつか越えて最新テクノロジーが普及する「リープフロッグ減少」が次々と起こり始めている現状を考えると、アフリカの未来は、日本の中間層よりも明るいと考えられます。
先進国の格差問題が心配されている
新興国における貧困問題よりも、こうした先進国における格差問題の方がサスティナビリティを阻害するより深刻な要因だと考えられます。
産業革命以来の流れが逆転しており、先進国の中間層の所得が伸び悩んでいるのは、国内の競争の結果だと思われます。
世界全体の経済の垣根が徐々に無くなっています。
産業革命期から90年代前半まで続いたグローバリゼーションは、電車や船などの郵送手段によって、商品の輸送コストの低下をさせてきました。
先進国では、高い技術力をもって自分の国でしか作れない商品を開発途上国に販売する事で売り上げをあげていましたが、現代では情報商材の発展で、郵送コストなどを気にすることなく収益を上げることができます。
これにより先進国と発展途上国の格差が劇的に縮まりました。