こんにちは、ゆえです。
いつもブログを見ていただきありがとうございます。
先日SDGs(エスディージーズ)についてのブログを書きました。
今回は1番目の目標の「貧困」そして5番目の「ジェンダー平等」。
この2つについて深掘りしていこうと思います。
それではお付き合いください。
日本で深刻なシングルマザーの貧困【1人親世帯の54%が貧困】
貧困と聞くと何をイメージしますか?
恐らくアフリカを代表とする発展途上国で、その日の食事も食べられるかどうかわからないような生活をしている人を想像すると思います。
しかし貧困はとても身近なところに存在しています。
- シングルマザーの貧困
- 高齢者の貧困
- 子供の貧困
これは全て日本で起きています。
地方ではなく都心でも。
先進国の貧困は複雑な要素で現れます。
それをとらえる方法として有効なのは、外形的評価よりも内在的な価値基準で考えることです。
先進国の中でも特に不利な立場に置かれている、社会的弱者であると考えられているのがシングルマザーと高齢者と子供です。
特に日本で深刻なのがシングルマザーの貧困
日本の場合、親が失業している1人親世帯の相対的貧困率は54%、シングルマザーの実に半数以上が貧困層となっています。
これは先進国の中では飛び抜けて高い数字です。
格差社会と言われるアメリカが35%であることを考えると、いかに日本のシングルマザーが過酷な状況に置かれているかがわかると思います。
この貧困の背景には、就業形態が大きな影響を与えています。
厚生労働省の調査によると、母子世帯で就業している81%のうち、48%がパートや派遣社員といった非正規雇用となっています。
近年、妊娠、出産後の女性の雇用機会が限られることが問題視されていますが、シングルマザーにとっては、その雇用機会の制約が、そのまま貧困に陥る原因となっているといえます。
ちなみに、日本では就業システムが1人親家庭の貧困率の是正につながっていないことがあります。
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シングルマザーを苦しめる所得再配分
日本は他国に比べ、再配分の制度が遅れているようです。
自ら貧困を脱出しようとする人を阻害しかねない仕組みになっていると言えるでしょう。
ジェンダーギャップ指数(男女格差)と言う評価基準がありますが、日本は153カ国中121位。
さらに、他の男女共同参画に関する国際的な指数も先進国の中では低めです。
出典:男女共同参画局
女性の権利保護や社会進出が遅れている日本の歪みが集約されているのが、シングルマザーの貧困の問題と言えるでしょう。
2030年までなどと具体的な数字を立てて目標決める意味がありそうです。
社会の高齢化が進む日本では高齢者の貧困も顕著
65歳以上の日本の貧困率は19%で、これは世界的に見て下から11番目です。
特に深刻なのが、日本の生活保護受給世帯のうち47%が高齢者と言う割合の高さです。
SDGsの目標の3番には「あらゆる年齢の全ての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」とあります。
日本は、少子高齢時代に対応すべく、2017年に政府は人生100年時代構想を掲げています。
これまでの人生80年時代には。
- 教育
- 仕事
- 老後
と言う3段階の人生設計が一般的でした。
しかし、人生100年時代には、長い老後を生産的に過ごすために、中高年の転職や学び直しを含めた、多様な選択肢のもとキャリア形成をしていくことが求められる、と言う事です。
この辺の領域は、生涯教育のためのビジネスと、持続可能性とビジネスの領域が合わさることで新しい事業が生まれるかもしれません。
アジア圏で顕著な高齢者の貧困
なお、日本以外ではお隣の韓国が同様な問題を抱えています。
韓国では高齢者層の約半分にあたる43%が貧困層です。
国による年金制度の不備が原因と言われており、子供からの仕送り等の私的な所得移転も少子化により難しくなっています。
高齢者層の貧困は、アメリカンデジタル型の社会で少子高齢化が進むと、浮上してくる問題と言えるでしょう。
外国製のプラットフォームに依存するデジタル社会では、それに適応できなくなった高齢者にしわ寄せが来るのです。
子供の貧困
3つ目の貧困層が子供です。
これはシングルマザーの問題とも密接に関わっています。
日本の子供の貧困率は13%、17歳以下の子供の約7人に1人が経済的に困窮した状態にあります。
子供の貧困は成長過程に大きな影響与える
大人の貧困層は人目を偲んで生き方を選べますが、子供は学校生活や友達関係の中で、貧困層に対する差別や同情の視線にさらされる可能性が高いからです。
さらに問題なのは、貧困によって教育の機会が奪われると貧困のスパイラルに陥る、つまり、世代を超えて格差が固定される懸念が想定されることです。
この対策についてはまだまだ検討する必要があります。
格差が長期間にわたって固定されると階級が生まれ、やがて国民が分断されることにもなります。
一説によれば、アメリカのトランプ大統領の当選や、イギリスのブレグジットの背景には、こういった格差の固定による階級間の進行があると言われています。
世界全体のサスティナビリティを拒む要因として、先進国の格差が問題視されるのは、こうした理由からです。
持続可能な社会を拒む原因になり得るでしょう。